今村雅弘復興相辞任「東北でよかった」非常識発言は何故出てきたのか?

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今村雅弘復興大臣(70)が、26日午前、総理官邸を訪れ、安倍晋三総理大臣に辞表を提出しました。

今村大臣は25日夜に都内のホテルで開かれた二階派のパーティーで講演した際、東日本大震災について「東北だったから、よかった」と発言。

その後、パーティーで挨拶に登壇した安倍総理が、今村大臣の発言に触れ「東北の方々を傷つける極めて不適切な発言だ」とコメント、陳謝しました。

今回の今村大臣の辞任は、官邸の意向が強く働いた模様で、事実上の更迭と捉えていいと思います。

後任も25日の段階で決まっていました。
後任には、自民党の吉野正芳衆議院議員(68)(福島5区、6期)。
26日午前、皇居での認証式を経て、正式に就任しました。

今村復興大臣の発言の内容

みなさんのおかげで東日本の復興も着々と進んでいる。図を見ていただきたいが、マグニチュード9.0と日本観測史上最大、津波も9メートル、死者・行方不明計1万8478人。一瞬にして命を失われた。社会資本等の毀損(きそん)も、いろんな勘定の仕方があるが、25兆円という数字もある。これがまだ東北で、あっちの方だったからよかった。けど、これが本当、首都圏に近かったりすると、莫大(ばくだい)な、甚大な被害があった。復興予算が32兆円。おかげさまで道路や住宅の高台支援は着々と進んでいる。みなさんにあつくお礼を申し上げる。

何故こんな非常識発言を?

「東北だったから、よかった」
この発言の真意は「首都圏だったら、最悪だった」ということです。

それだったら、首都圏を被災地にした震災の被害試算を示し、今後も首都圏直下型地震や南海トラフ地震などが発生するリスクについて言及すれば、良いだけなはずです。

2014年に東京大学生産技術研究所が発表した「首都直下地震の被害想定」では、マグニチュード7.3の都心南部直下型地震では死者23,000人、要救助者72,000人、被害額95兆円という試算が出ています。(⇒ http://www.bousai-vol.go.jp/drill/h26/tokyo/tokyo03_kato.pdf

東北の人にとっては、「東北だったから、最悪だった」なのです。
その辺の感覚が欠如しているんですかね。

「自分じゃなくてよかった」という感情

「自分じゃなくてよかった」
「自分の家族じゃなくてよかった」
というのは、災害や事故、事件が起こった場合、多くの人が思うことでしょう。
そして、被害の状況をテレビや新聞などを通して知ることで、その感情は心の奥にしまっておき、決して口に出さないようにするものです。

今村大臣の発言は、この「自分じゃなくてよかった」という、心の奥にしまっていた感情が、ポロッと出てきてしまったのかもしれません。

では、何故、心の奥にしまっていた感情が口に出てしまったのでしょうか?

政治家が失言するメカニズム

「わかりやすい」の罠

政治家は、有権者や支持者に“わかりやすく”伝えようとして、失言するパターンが多いようです。

最近の山本幸三地方創生担当大臣の「学芸員はがん」発言もそうですね。

わかりやすく伝えようとして、論理的思考までショートカットしてしまうのでしょうか?

わかりやすい表現でボロが出てしまうのは、普段から論理的思考ができてないからでしょう。

政治家は、論理的思考に基づく発言と、聞き手の感情を掻き立てる発言の、両方できることが求められます。
論理的主張には論理的反論で返し、感情論の主張には論理的反論に加え、世論の感情をひっくり返すだけの説得力が必要です。

論理的思考の欠如

今村大臣が論理思考ができていないのは、2017年4月4日午前の閣議後の記者会見でもわかります。
フリージャーナリストからの同じような質問を何回も繰り返され、おまけに「無責任だ」と言われ、今村大臣がぶちギレてしまったんですね。
フリージャーナリストの質問はあくまで感情論によるものなので、論理的反論で防御するのが正解。
余裕があればエモーショナルな発言で世論を味方に付けるのがいいのでしょうけど、記者会見という場で、受け手との間に“マスコミ”というフィルターが入るので、ここでは必要ないでしょうね。

福島の原発事故で、自主避難者への住宅の無償提供が打ち切られたことについての質問だったのですが、あくまで“自主避難”なんだから国の税金(福島以外の人が払った税金)が使われる必然性はないので、それを丁寧に説明すればいいだけです。何度も何度も。
他の記者の質問時間が無くなるだけ。
冷静に考えれば、それがわかると思うのですが、フリージャーナリストの思惑にまんまとはまってしまったのでしょうね。

相手の主張が(論理的思考に基づく)“正論”なのか“感情論”なのかを見極め、感情論なら冷静に論理的反論で防御して、隙あらばエモーショナルな発言でカウンターを狙う。
また、相手の主張が正論なら、相手の論理の瑕疵(誤謬)を探し出し、そこを攻めるのが正攻法となります。

日本の政治家には、論理的思考ができない人が多すぎるのも問題ですよね。


第2次安倍内閣以降に辞任した国務大臣
名前 大臣 辞任 理由
小渕優子 経済産業大臣 2014年10月20日 政治資金規正法違反疑惑
松島みどり 法務大臣 2014年10月20日 うちわ配布疑惑
西川公也 農林水産大臣 2015年2月23日 政治献金問題
甘利明 経済再生担当大臣 2016年1月28日 URを巡る金銭授受・口利き疑惑
今村雅弘 復興大臣 2017年4月26日 失言
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